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コラム

2026/04/08

Robloxは次のSNSになるのか? ― 他メタバースとの比較で読む、若年層マーケティングにおける最適なメタバース活用

Robloxは次のSNSになるのか? ― 他メタバースとの比較で読む、若年層マーケティングにおける最適なメタバース活用

画像提供:Roblox Corporation(公式ビジュアル)

2025〜26年、企業におけるメタバース活用は、「実験的なPoC」から実装・継続運用フェーズへと移行しています。
なかでも Roblox 活用は、ゲームの枠を超え、若年層における“次世代SNS的プラットフォーム”として存在感を急速に高めています。
会話の安全性と継続性を両立するAI設計、年齢グルーピングを前提とした制度的なコミュニケーション設計、没入広告やコマース機能の整備。こうした進化により、Robloxは企業が中長期で投資・改善を前提に活用できる場へと成熟しつつあります。

本稿では、Roblox/Fortnite/ZEPETOを中心に、加えて日本市場で独自の存在感を持つVRChatにも触れながら、「若年層マーケティングにおいて、どのメタバースをどう使うべきか」を比較整理します。

なお、各プラットフォームの規模を示す指標は DAU(一日当たり利用者)∕MAU(月間利用者)∕累計登録者数∕同時接続数 など種類が異なり、そのまま並べると比較できないため、本稿では可能な限り指標の種類を明記します。

なぜRobloxは「次のSNS」候補なのか

1-1. 会話の“止まらなさ”を実装:AIリフレーズによる安全×継続性

Robloxでは従来の「不適切ワードを伏せ字で遮断する」方式から一歩進み、
AIによって文脈を保ったまま表現をマイルドに言い換える“リフレーズ機構”が導入されました。
ユーザーには変換されたことが明示され、深刻な違反行為は別レイヤーで対処。
これにより、会話を分断しない“SNS的な使われ方”を維持しながら安全性を高める設計が実現しています。

メタバースにおける安全設計や、企業が安心してRoblox活用を進めるための考え方は、Robloxの年齢レーティングと保護者向け安全管理の記事でも詳しく解説しています。

1-2. 年齢検証の義務化で「安全なソーシャル」を制度として実装

2026年1月から、Robloxではチャット利用に年齢確認が必須化されました。
年齢帯ごとに会話可能範囲を制限することで、未成年保護を前提とした制度設計が行われています。
これは、

  • 若年層向けメタバース活用におけるブランドセーフティ向上
  • 教育・公共領域での安心して使えるデジタル空間

という点で、企業にとって非常に大きな意味を持ちます。

1-3. 体験・創作・経済が一体化した「動くソーシャル空間」

2026年は、没入広告の高度化や、リアル連動コマース(フィジタル:デジタル体験と現実の商品・購買行動をつなぐ仕組み)の整備が進んでいます。
特にRobloxでは、新規ワールドをゼロから構築するよりも、既存の人気体験へブランド要素を“統合”する施策の方が、集客負担が小さく、学習と改善を繰り返しやすいという運用知見が蓄積されています。

Robloxにおける没入広告や、デジタル体験と購買行動を結びつける設計について「Roblox広告の標準化が加速|Google連携で変わるメタバース活用」でも詳しく紹介しています。

【3大UGCメタバース比較(2026時点)】

ユーザー層(指標の種類)使われ方(SNS性 vs ゲーム性)企業活用の勝ち筋
RobloxDAU約1.5億規模
17歳以上比率が上昇(全年齢化)
X+YouTube+MMO”的な複合行動。AIリフレーズ等で会話の継続性と安全性が向上既存人気体験への“統合”が効く/没入広告・リアル連動コマースで短期KPIとLTV両立
Fortnite
Creative
幅広いが、ゲーミング文脈のコア層が厚いプレイ中心
シネマティック演出・イベント適性が高い
UEFNで高品質制作/Sponsored Row・Playable Storiesでイベント型に強い
ZEPETOZ/α世代が8〜9割
女性7〜8割
累計登録者数約3.4億人/MAU約2,000万人(いずれも2022年時点のNAVER Z公表値・DAU非公開)。Z/α世代が8〜9割、女性7〜8割。主な強地は日韓中+東南アジア
“Instagram×アバター”
投稿→外部SNS拡散が主力
ファッション・美容×クリエイター協業/国内広告パッケージ提供開始

※各社で公表指標が異なるため(Roblox=DAU/ZEPETO=累計登録・MAUのみ公表)、数字そのものの大小比較には注意が必要です。

Roblox/Fortnite/ZEPETO:主要メタバースの比較

2-1. 規模とユーザーの温度感

  • Roblox:DAU約1.5億規模。17歳以上ユーザーの比率が上昇し、全年齢型プラットフォームへ拡張(出典:Roblox Corporation Q4 2025 Earnings / Shareholder Letter
  • Fortnite:グローバルで高い認知を持ち、公式導線や演出面が強化。視認性の高いプロモーションに向く (※企業施策はFortnite内のCreative/UEFN機能を用いて制作される)
  • ZEPETO:累計登録者数約3.4億人/MAU約2,000万人(いずれも2022年にNAVER Zが公表した値、DAUは非公開)。Z/α世代が8〜9割、女性比率7〜8割。日本単体の話題性は落ち着いたが、アジア圏では依然大規模(出典:NAVER Z Corporation 公式情報

2-2. ユーザーの使われ方:SNS的か、ゲーム的か

  • Roblox
    ゲーム探索・友人との会話・創作体験がシームレスに連動し、「X(旧Twitter)+YouTube+MMO」的な複合行動が日常化
  • Fortnite
    プレイ体験が中心。イベント型・シネマティック表現との相性が高い
  • ZEPETO
    「Instagram×アバター」型のSNS行動が主流。投稿→外部SNS拡散に強い

2-3. 企業がメタバース活用で成果を出すポイント

  • Roblox 活用
    既存人気体験への統合+反復改善により、短期KPIとLTVの両立がしやすい
  • Fortnite 活用
    高品質な演出を活かしたイベント型・ローンチ型施策が有効
  • ZEPETO 活用
    ファッション・美容分野でのクリエイター協業が強み

なお、プラットフォーム横断でのメタバース活用の全体像や導入時の整理ポイントについては、「メタバースとは|企業活用のメリット・事例・課題」もあわせてご参照ください。

【業種別・ブランド活用傾向(2025–2026)】

業種RobloxFortniteZEPETO
ファッション ・アパレル高級/ストリート双方で没入体験が構築されており、アバター連動販売(フィジタル)も定着しつつある。ハイクオリティな世界観演出が可能で、Playable Stories やイベント型の導入が強い。Z/α世代女性 × UGC拡散の王道領域。日本では話題が落ち着いたが、アジア圏では依然利用者が多く強い。
スポーツ既存人気体験への“統合”で効率的に接触・視聴を獲得。没入広告やアバター連動でフィジタル誘導まで設計しやすい。ハイクオリティ演出に強く、Playable Stories/イベント型の導入で新作発表やシーズン施策と相性が良い。Sponsored Row など公式導線も活用可。アバター着せ替え×運動系テーマのUGC投稿で話題化しやすい。若年女性層への日常的な想起形成に向く。
飲料・食品体験内ミッション×限定アイテムで参加→想起→購買の流れを作りやすい(没入広告・コマース拡充の文脈)ローンチ時のイベント/プレイアブル訴求が有効。映像的に“味わい方”や“世界観”を提示し、外部メディア連動で面を獲る。クリエイターとのコラボ投稿で軽量に話題化。フィード投稿×外部SNS拡散の導線が短い。
エンタメ・IP既存人気体験への“統合出演”が主流。集客負担が小さく、長期でコミュニティ内に居場所を作れる。大型イベント/コンサート適性が高く、一気に可視化。シネマティックな演出装置として機能する。アバター演出とフィード投稿でファンUGCが蓄積。K-カルチャー圏を含むアジアでの拡散に強み。
自動車・モビリティ試乗/安全教育など“体験を通じた理解”の設計に余地。フィジタル連動で来店・キャンペーン接続も視野。シネマティック演出でコンセプトカーやブランドストーリーをリッチに提示。ローンチと相性が良い。Hyundai 等の若年層向け取り組みが示す通り、アジアの若年層タッチポイントとして有効。
BtoB/教育・公共採用ブランディング/STEAM系ワークの共創余地。長期コミュニティ運用がしやすく、施策の反復最適化に向く。展示・イベント型のスポット活用が現実的。映像的な“伝わりやすさ”を優先する施策に適合。WHOの若者参加型空間など、公共目的での“啓発×参加”設計の実績がある。
小売・コマースリアル連動コマースの整備が進み、アバター×リアル商品の相互送客(フィジタル)が実装段階。限定アイテム配布→外部EC/店舗の導線をイベントで作る設計が現実解。ユーザーの継続的な着せ替え購買行動を活用し、想起維持と指名買いにつなげやすい(国内広告パッケージもあり)。

2-4. 補足:特定ニーズに向いた“別軸”のプラットフォーム

主要なUGC型メタバースとは別に、
目的が明確な場合に検討価値のあるプラットフォームも存在します。

  • VRChat
    2026年1月時点で同時接続数約14.9万人と過去最高水準を更新。日本ユーザー比率が約27%と非常に高く、 コミュニティの濃さや文化的親和性が特徴です。 マス広告向きではない一方、 コアファンとの深い関係構築/日本市場を重視した施策には適しています。(出典:UploadVR(VRChat Community Managerによる公式発信を報道)

VRChatは、「広く接点を作る」よりも「特定層と深く関わる」ことを重視する場合の別軸として位置づけると整理しやすいでしょう。

なお、Rec Roomは2026年6月1日(米太平洋時間12:00)をもってサービスを終了することが2026年3月に公式発表されたため、本稿では比較対象から外しています(参考:Rec Room累計プレイヤー数は約1.5億人と公表されていましたが、これはDAU/MAUではなく累計登録者数に相当する指標です)。

RobloxやFortnite、VRChatを含む国内外の最新メタバース事例については、「最新のメタバース・ビジネス活用事例まとめ」でも随時更新しています。

Robloxは「次のSNS」か?—現状整理と活用のヒント

現状の整理

Robloxは、従来SNSの代替ではなく、
“上位互換的なソーシャル生態系”へと進化しつつあります。

  • 会話の継続性と安全性を両立する設計
  • 共同体験を核とした関係構築
  • 広告・UGC・コマースが結びつく経済圏

これにより、Robloxは「人が集まる場所」から「人が行動を起こす場所」へと変化しています。

活用のヒント

  • Roblox・Fortnite共通で、統合型施策→季節更新→改善という反復モデルが2026年の主流
  • 女性Z世代を狙う場合は、ZEPETOを第二軸として検討
  • 日本市場で深い関係性を重視する場合、VRChatの高い日本比率も有力な選択肢

Robloxが企業活用の選択肢として成立する理由については、「ROBLOXはなぜ企業に選ばれるのか?「子ども向け」で終わらない理由と世界企業の活用事例3つ」で詳しく解説しています。

まとめ|若年層マーケにおける最適なメタバース活用とは

メタバースを取り巻く環境は、この1年で大きく変化しました。
Roblox、Fortnite、ZEPETOはいずれも、目的に応じて有力なマーケティング接点となります。
なかでもRoblox 活用は、安全性・継続性・経済設計が整い、
企業が中長期で関われる“体験型ソーシャル”として成熟段階に入りつつあります。

一方で、日本市場においては、VRChatのようにユーザー比率やコミュニティの濃さが際立つプラットフォームが、マス接触ではなく“深い関係構築”を目的とした施策に適するケースもあります。

どのメタバースを選ぶかは、ブランドが大切にしたい「関わり方」や「届けたい相手」によって変わります。

若年層マーケティングにおけるRoblox 活用や各プラットフォームの選定でお悩みの場合は、メタバース活用事例一覧も参考にしながら、自社に合った形を検討してみてください。

もし、施策設計や具体化にお悩みの場合は、
ぜひトランスコスモスまでお気軽にご相談ください。
貴社の目的に寄り添いながら、最適なスタート地点をご一緒に考えます。

  • 著者

    メタバース情報局編集部

    メタバース情報局 by transcosmosはトランスコスモス株式会社が運営する法人向けメタバース情報メディアです。メタバースを活用したビジネスの事例やノウハウ、最新情報、バーチャル体験など、メタバースの魅力をお届けします。ビジネスシーンにおけるメタバースの活用や、導入をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

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