2023/11/07
公開日:2023年11月7日
最終更新日:2026年3月27日
メタバースは「一時的なブーム」ではなく、2025〜2026年にかけて企業価値や事業モデルを変革する実装フェーズへと明確に移行しています。国内外でXRデバイスの普及、AI技術の高度化、通信環境の進展が重なり、単なるPR施策ではなく、企業のDX推進・没入型デジタル空間(Immersive Digital Space)・産業メタバース活用など、事業改革につながる活用が急速に増えています。
総務省の最新統計によれば、日本のメタバース市場は2024年度に2,750億円(前年比47.6%増)へ拡大し、2028年度には1兆8,700億円に達する見込みです。これは、企業のクラウド移行や業務DXと同じレイヤーに「空間DX(Spatial DX)」が本格的に組み込まれ始めたことを示しています。(出典:総務省「メタバース市場データ(令和資料)」)
本記事では、市場動向、日本発プラットフォームの現在地、企業・自治体の最新事例、そしてAI×メタバースで加速する“次世代デジタル戦略”を整理します。
INDEX
日本市場は大幅に拡大しています。その背景には、(1)XRデバイス普及、(2)業務利用の拡大、(3)ユーザー母数の増加という3つの構造要因があります。
HMDやスマートグラスの出荷台数は2025年に100万台規模に達する見込みで、法人向けXR導入が市場成長を牽引しています。(出典:総務省「XRデバイス普及データ」)
2024年後半から、イベント用途中心だった利用が、採用・研修・製造DX・行政DXへと一気に広がりました。
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国内ユーザー数は2030年に1,750万人へ増加する予測があり、市場の裾野は着実に拡大しています。(出典:総務省「メタバース利用者データ」)
特筆すべきは、企業由来の需要が主牽引になっている点です。2025〜2026年はROIを前提とするプロジェクトが増加し、「PoC中心のメタバース」から「空間DXの本格導入フェーズ」へ進化しました。
国内発メタバースは、2025〜2026年にかけてイベント中心 → 業務・教育・行政活用基盤へとシフトしました。
(出典:cluster「公式プレスリリース」)
(出典:REALITY「公式プレスリリース」)
教育・企業展示会・研修など、法人イベントDXが急成長。
(出典:XR CLOUD「公式サイト」)
国内外の大手企業が多数出展し、商用メタバースの定番イベントとして定着。
(出典:HIKKY「ニュースリリース」)
行政DX・製造DX・小売DXの各領域で、メタバースの実装が加速しています。
【桑名市】メタバース役所
住民相談をメタバース化し、移動困難者のサービスアクセスを改善。

出典:桑名市「メタバース役所」
【横須賀市】観光×アバターファッション
VRChat上で「メタバース横須賀」を開設し、若者向け観光PRを強化。

【大阪労働局】メタバース若者ハローワーク
cluster上で就労支援を実施し、1ヶ月で4,127名が参加。

【鳥取県】全国初の「メタバース課」
AIアバター職員が24時間対応し、行政の省人化と情報発信を強化。
(出典:鳥取県「メタバース課」)
行政DXは「時間・距離の制約を超えた公共サービス」という新モデルを実装中です。
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【ドン・キホーテ】メタバース店舗
アバターで商品体験ができるイベント型小売DX。

【清水建設】建設現場の遠隔検査DX
配筋検査をメタバース空間で可視化し、移動コストを削減。
(出典:清水建設「ニュースリリース」)
【BMW × NVIDIA】産業メタバース(デジタルツイン工場)
Omniverseで設計・保守・研修を統合した“仮想工場”。

【三越伊勢丹】「REV WORLDS」
310ブランドが参加するバーチャル百貨店。

【日産自動車】メタバース試乗体験
VRChat上で「日産サクラ」の四季コース試乗を提供。

出典:日産「ニュースリリース」
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2024〜2026年で最も大きい変化は、メタバースがAI統合により高度な「空間OS」に変化したことです。
① AIアバターが接客・研修・行政対応を代替
② デジタルツイン × AIで業務最適化
③ 生成AIで空間構築コストが激減
④ パーソナライズ体験でLTVが向上
2026年は、メタバースが
PR施策 → 業務・サービスインフラ
へ進化した転換点です。
いま求められているのは、
「メタバースを何のために使うのか」という経営的視点と、
「AI × 空間DX時代」を見据えた中期ロードマップです。
2026年は、企業・自治体が没入型デジタル空間へ加速的に参入する“実装の元年”と言えるでしょう。

著者
メタバース情報局編集部
メタバース情報局 by transcosmosはトランスコスモス株式会社が運営する法人向けメタバース情報メディアです。メタバースを活用したビジネスの事例やノウハウ、最新情報、バーチャル体験など、メタバースの魅力をお届けします。ビジネスシーンにおけるメタバースの活用や、導入をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
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