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活用事例

2023/09/18

デジタル人材育成と道内企業のDXの第一歩「DXミライフェスタ」でメタバース体験会を実施

デジタル人材育成と道内企業のDXの第一歩「DXミライフェスタ」でメタバース体験会を実施

デジタル人材育成と道内企業のDXの第一歩「DXミライフェスタ」でメタバース体験会を実施

2023年7月、札幌市中央区のさっぽろ創世スクエアで開催された「北海道DXミライフェスタ2023〜START〜」にトランスコスモスが出展し、メタバース体験会を実施しました。

当日の様子について、CX事業統括 DI事業本部 事業推進統括部 DIプランニング2部 部長兼メタバース推進部副部長・岩井拓也に話を聞きました。

――「北海道DXミライフェスタ2023」はどのようなイベントなのでしょうか?

岩井:「北海道DXミライフェスタ2023」は、札幌市がスポーツチームと一体となって推進するプロジェクト「スポーツのチカラ×まちのミライ」の一環である、「まちづくりのDX推進アライアンス」のイベント第1弾です。「スポーツによるまちづくり」応援宣言をしたサッカーJリーグ・北海道コンサドーレ札幌、同クラブのオフィシャルパートナーであるマネーフォワード、札幌市の三者連携によって発足されました。
北海道は、農業や観光業でIoT、VR・ARによるマーケティングが積極的に行われる一方、資金不足や人材不足が深刻な自治体や中小企業では、IT化・DXの遅れが顕著です。本イベントには、さまざまなクラウドサービス、ITサービスを提供する企業が出展し、トークセッションやサービス体験を通じてDX推進のヒントを得てもらうことを目指されております。

――「北海道DXミライフェスタ2023」に出展した経緯を教えてください。

岩井:トランスコスモスは、約30の国と地域に170以上の拠点を有し、雇用創出、およびサービス提供を通じて地域社会の活性化・発展に貢献しています。 イベントが開催された北海道エリアには、国内71拠点のうちコンタクトセンター7拠点、ビジネスプロセスサービスアウトソーシング8拠点、デジタルマーケティング3拠点の計18拠点があり、約6,000人を超える雇用を創出しています。さらに、北海道コンサドーレ札幌のクラブパートナーとして活動するなど、深く地域と関わってきました。その土地に貢献するために、私たちのサービスで地元企業をご支援したいという思いがあり、今回の出展につながりました。

――イベントの流れを教えてください。

岩井:当社のブースは、さっぽろ創世スクエア1階にあるSCARTS(スカーツ)コート前の広場に設けられた、体験ブースエリアの一角。目の前のホールで行われたトークイベントでツールに興味を持った方や、自社に必要なサービスのイメージがより具体化された方などがブースに立ち寄り、各社の話をより詳しく聞いたり、サービスを実際に体験したりする流れです。

――イベントで最も苦労したことは何ですか?

岩井:最も苦心したのは、体験する方にも、体験する様子を見ている方にもメタバースを楽しんでもらうことです。こういった体験にはお二人以上でいらっしゃることが多いので、ゴーグルを付けている人だけが楽しむ状態では、周囲で順番を待っている方や同行者は「メタバースを体験している人を見る」だけになってしまいます。
そこで、PCの1台はゴーグルに、もう1台はモニターにつなぎ、その場にいる全員が、体験者が見ているメタバースの世界を共有できるようにしました。「今こういう世界を体験していらっしゃいますよ」とお連れさまの見ている世界を、モニターを見ながら説明するイメージですね。直接的に体験していない方も、「メタバースとは何か」「メタバースで何ができるのか」といったイメージをつかんでいただくことができたと思います。

――イベントにはどのような方が参加してくださいましたか?

岩井:当初はDXやテレワークを推進したい企業の経営者、社内のデジタル化の担当者、テレワーク以降の社内コミュニケーションに悩む経営者などの参加が想定されていました。
ただ、イベントエリアは入退場が必要なクローズドなものではなく、当社はメタバース体験で使用する「ゴーグル」が人目を引くこともあって、地元の方や観光で来ていた方にも気軽に立ち寄っていただけました。ゴーグルを付けている方を見た小さなお子さんが「何あれ!」と駆け寄ってきて、体験していただいたという場面もありましたよ。
地元の企業や自治体の担当者などにもたくさん来ていただけましたが、ビジネスにつなげることだけでなく、まずは「新しいテクノロジーにふれてもらう」ことが第一の目標でした。使って興味を持ってもらえればと考えていましたが、想定以上に広く、さまざまな方にメタバースの世界観を知っていただけたと思います。

――当日に体験できたメタバース空間はどのようなものですか?

岩井:イベントで公開したのは、Web型メタバース「V-air」で作ったメタバース「サービス体験ルーム」です。セミナールームや工場を再現したルームなど6つのルームがあり、「自社で利用する場合はこういうことができますよ」と案内しながらツアーのように体験いただきました。

これまで、法人向けメタバースの活用をご提案する際、メタバースで構築できる空間や、活用のイメージを具現化しにくいことが大きな課題でした。自社の課題とメタバースを結び付けていただくには、実際にメタバースを体感してもらう必要があると考えて制作したのが、このサービス体験ルームです。

――体験された方に合わせて、使い方をご紹介する形ですか?

岩井:業種やビジネスモデルでメタバースの活用の方法は変わるので、イベントでは体験していただきながら「そのようなビジネスならこういう使い方ができますよ」とご案内しました。
例えば、札幌市の市長室長の方とは、行政の窓口業務をメタバースで置き換えると、時間や場所にとらわれないフレキシブルな市民との接点として機能できますよ、というお話をしました。北海道放送の方には、たくさんある過去のニュースなどを流し、訪れた人が自由に歴史を学べるメタバース博物館のような使い方であるとか。
北海道ならではのところだと、熊に遭遇したときの対処法をゲーム感覚で学べたらおもしろいよね、というお話もありましたね。実際に遭遇したら危険ですが、リアルに感じられつつ安全に学べるのはメタバースのメリットです。
また、北海道は広いので、士業の方の相談や打ち合わせなどで、オンラインの会議ツールがよく使われているのですが、どうしても裁判の関係などで顔出しが難しいケースがあるそうです。そういった場合に、単にカメラオフではなく、アバターを使って相談にのるといった使い方もできるとご案内しました。実際にそういった使われ方をしているお客さまもいらっしゃいます。

――ご案内する際はどのようなことを重視していますか?

岩井:実際のところ、世の中に「メタバースでなくてはならないこと」は少ないですが、「メタバースだからこそできること」「メタバースでなければできないこと」もあります。例えば、「オフィス内で何らかの表彰式のときに花火を打ち上げる」などは現実には不可能で、メタバース内のオフィスだからこそできることですよね。
「メタバースでなければならないこと」を企業の課題に落とし込んで、「その企業だからメタバースでこういうことができるのでは」と、一緒に話し合って形にしていくことが重要だと思っています。

――イベントを通じてどのような感想を持たれましたか?

岩井:今回のイベントを通じて、一般の方を含めた多くの方がメタバースにふれることで興味を持ち、自分事に落とし込んで使い方を想像してくださることがわかりました。ITの発展で地域の制限はなくなってきていますが、一方で地方ならではネットワークもあり、皆さんが「地元を盛り上げていきたい」という熱量を持っています。そういった想いに寄り添ってご支援できるサービスを提供していく必要性を強く感じました。
また、そうやって地方を盛り上げている企業だということを、その拠点で働いている人だけでなく、広く自社の社員にも知ってもらいたいと思っています。

まとめ

メタバース推進部では、地場に根差した企業のDX推進により貢献するため、各地域のパートナー・自治体との連携をこれまで以上に強化してまいります。また、その一環として、今後もこうした地域密着型のイベントに積極的に参加していく予定です。
メタバースに興味をお持ちの方、一度体験して活用方法を考えてみたい方は、お気軽にお問い合わせください。

(記事の内容は2023年8月時点のものです)

▼こちらの記事は、インタビュー動画も公開しています。ぜひご覧ください。
「北海道DXミライフェスタ 2023 -START- 」DX・メタバース出展インタビュー

  • 著者

    メタバース情報局編集部

    メタバース情報局 by transcosmosはトランスコスモス株式会社が運営する法人向けメタバース情報メディアです。メタバースを活用したビジネスの事例やノウハウ、最新情報、バーチャル体験など、メタバースの魅力をお届けします。ビジネスシーンにおけるメタバースの活用や、導入をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

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